◆- モーツァルトのかつら -
- 『歴代の有名作曲家たちの肖像画が小、中学校の音楽室の後ろの壁に並んで貼ってある。
モーツァルトから左側、 すなわち時代をさかのぼると、J.Sバッハ、ハイドン、ヘンデル、
らが並び、モーツァルトから右側へはベー トーヴェン、シューベルト、シューマン、ショパン、
ブラームス・・と続く。隣り合うモーツァルトとベートー ヴェンの最も目に付きやすい違いは
両者の髪型である。モーツァルト以前はかつらをかぶり、ベートーヴェン 以後は髪を振り
乱したような、あるいは短髪をダンディーに撫で付けてあったりと、子供の目から見ても
違和感のない髪型である。このかつらの有無の違いとはすなわち、芸術家であるかないかの違いである。・・・・・』
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◆- 翻訳詩と解説について -
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『そもそも私が「斉藤磯雄」の名前を目にしたのは、澁澤龍彦訳・ジャン=コクトー著
「大股びらき」の解説であった。以降、その解説の一部を引用する。・・・(中略)・・斉藤の解説は、解説を超越した“芸術的解説”ともいわれる。
詩の解釈は、その解釈する人がいる数だけ存在する、といわれるが、この斉藤の解説を
読んでしまうと、私などはもう、それだけで、あえて他と読み比べようなどとは到底思えなくなる。
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